CURL.IO.SERIALIZE

値をバイトストリームに変換し、元に戻すことができます。

説明

シリアル化とは、値を SerializeOutputStream に書き込んでバイトストリームに変換したり、値を SerializeInputStream から読み取ってバイトストリームから再生成したりするプロセスのことです。基礎となるバイトストリームは、配列、ファイル、ソケットなどに含めることができます。

シリアル化可能な値は多数あります。たとえば、ほとんどのプリミティブ型 (uint8、int8、uint16、int16、int、int64、float、double、bool、char8、char16、char)、数量型、列挙型、null 型、ほとんどのプロシージャ、文字列、URL、パッケージ、ほとんどの Type、すべての serializable クラス (DateTimeZone、DateTimeData、DateTime、Arguments、FastArray-of、Array-of、HashTable-of、および Set-of を含む) などです。

クラスは serializable 形容詞を使用して宣言できます。クラスインスタンスのシリアル化とシリアル化解除を有効にするには、それぞれ object-serialize メソッドと object-deserialize コンストラクタを使用します。

object-serialize メソッドでは、まず SerializeOutputStream.write-class-version を呼び出す必要があります。通常は引数にゼロ (0) を指定します。次に、シリアル化可能な各スーパークラスに対して super.object-serialize を呼び出します。最後に、シリアル化された状態を (通常は各フィールドに SerializeOutputStream.write-one を使用して) 書き込みます。

object-deserialize コンストラクタでは、まず SerializeInputStream.verify-class-version を呼び出す必要があります。通常は引数にゼロ (0) を指定します。すでにシリアル化されているデータと互換性のない変更がクラスに対して行われ、その変更を処理する必要がある場合は、代わりに SerializeInputStream.read-class-version を使用できます。次に、シリアル化可能な各スーパークラスに対して construct-super.object-deserialize を呼び出します。最後に、シリアル化された状態を読み取ります。通常は deserialize マクロを使用して各フィールドを読み取ります。

serializable 形容詞を使用してクラスを宣言すると、必要に応じて適切な object-serialize メソッドと object-deserialize コンストラクタが自動的に生成されます。このとき、シリアル化可能なスーパークラスと一時的でないフィールドが考慮されます。

たとえば、次のように宣言します。

{define-class public serializable Class
  {inherits ClassA, ClassB, ClassC}

  field a:int
  field transient b:#String
  field c:#DateTime
}

ClassA と ClassC がシリアル化可能な場合は、次のコンストラクタとメソッドが生成されます。

{constructor public {object-deserialize in:SerializeInputStream}
    {in.verify-class-version 0}
    {construct-super.ClassA.object-deserialize in}
    {construct-super.ClassB.default}
    {construct-super.ClassC.object-deserialize in}
    set self.a = {deserialize in, int}
    set self.c = {deserialize in, #DateTime}
}

{method public open {object-serialize out:SerializeOutputStream}:void
    {out.write-class-version 0}
    {super.ClassA.object-serialize out}
    {super.ClassC.object-serialize out}
    {out.write-one self.a}
    {out.write-one self.c}
}

オブジェクトをシリアル化してからシリアル化を解除しても、ポインタの等価性は保持されます。