OptionItem

バインディングオプションを表します。

説明

OptionListInterface の OptionListInterface.options フィールドに格納されたバインディングオプションは、OptionItem のリンクリストです。したがって、ユーザーコードは OptionItem のチェインをトラバースまたは変更する権限はありませんが、ユーザーコードで特定の OptionItem を参照したり、最終的にオブジェクトのバインディングオプションリストにインストールされる新しい OptionItem を作成できるインターフェイスがあります。これらのインターフェイスの中で最も注目に値するのは OptionListInterface.clone-options に指定できる copy プロシージャです。

OptionItem には、それぞれキーと値があります。キーは、コンパイラにより生成されたデータ構造を参照する OptionItem で、この OptionItemKey により値がバインドされているオプションを識別します。値は、このオプションのバインド先となる値です。これらのプロパティは OptionItem の作成時に設定し、OptionItem.key および OptionItem.value アクセッサで読み取ることができます。これらのアクセッサのほか、OptionItem.clone-option メソッドのみが一般のユーザーコードでの使用に適した OptionItem のメンバになります。

追加処理とオプション操作の関連付けが必要となる高度な使用法では、OptionItem のサブクラスを定義し、 OptionListInterface.new-option-item をオーバーライドしてサブクラスのインスタンスを作成できます。現在 Curl 言語でこれが必要になるのは、Table クラスに関連して Table にオプション検索のルールを実装する場合のみです。

メソッド継承 Object: object-describe, object-describe-for-debugging, object-serialize

default (コンストラクタ)

key (フィールド)

value (フィールド)

OptionItem のリストにバインディングオプションを追加します。

key: 新しいバインドの OptionItem.key プロパティの初期値。

value: 新しいバインドの OptionItem.value プロパティの初期値。

戻り値

2 つの OptionItem およびブール値が返されます。

特定のバインディングオプションを追加した後の、新しいバインディングオプションリストです。この値は、self に等しくなります。
新しいバインディングオプションリストに現れる OptionItem で、key と value のバインドを格納します。
key に対して渡された value が、最初に一致する OptionItem で対応する value と異なる場合は true、それ以外の場合は false。

説明

self で始まる OptionItem のリストは、リスト内のkey と value のバインドを表す OptionItem が、渡された value と異なる場合は変更されます。この場合、リストの順序は変更されず、最初に一致する OptionItem の value が渡された値に変更されます。一致する OptionItem がない場合、渡された key と value のバインドを表す OptionItem が新たに作成され、OptionItem のリストに追加されます。

オーバーライド

追加処理を OptionItem.add 操作に関連付けるには、このメソッドをオーバーライドします。

clone-option (メソッド)

OptionItem をコピーします。

key: OptionItem.key プロパティの新しい OptionItem の値。既定では、これは self.key に等しくなります。

value: OptionItem.value プロパティの新しい OptionItem の値。既定では、これは self.value に等しくなります。

戻り値

新しくインスタンス化された OptionItem。

説明

このメソッドは、主に OptionListInterface.clone-options に渡される copy プロシージャから呼び出されるユーティリティメソッドとして提供されています。

オーバーライド

通常はオーバーライドされません。

lookup (メソッド)

OptionItem のリストでバインディングオプションを検索します。

key: 検索対象バインドのキー。

戻り値

リスト内でキーが key に一致する OptionItem。そのような OptionItem が見つからない場合は null。

オーバーライド

このメソッドは、通常オーバーライドする必要がありません。これには、self で始まる OptionItem のリンクリストを繰り返し処理を行うループが含まれています。したがって、OptionItem でこのメソッドをオーバーライドしても、その OptionItem が OptionItem のチェインの先頭にない限り効果がありません。

new-option-item (メソッド)

新しい OptionItem をインスタンス化します。

key: OptionItem.key プロパティの初期値。

value: OptionItem.value プロパティの初期値。

戻り値

新しくインスタンス化された OptionItem。

説明

このメソッドは、タイプが OptionItem のサブクラスであるオブジェクトで呼び出された場合、そのサブクラスの新しいインスタンスを返すことが必要です。

オーバーライド

既定の実装 OptionItem.new-option-item では、OptionItem 自身の新しいインスタンスが作成されます。このメソッドは OptionItem の任意のサブクラスでオーバーライドして、サブクラスが代わりにインスタンス化されるようにします。

remove (メソッド)

OptionItem のリストからバインディングオプションを削除します。

key: 削除するバインドのキー。

戻り値

2 つの OptionItem を返します。

キーとして key を持つ最初のオプションの後の、新しいバインディングオプションリスト。この値は、remove 操作がリスト内の最初の OptionItem を削除した場合を除き、self に等しくなります。
削除された最初の OptionItem。リスト内の OptionItem がオプションのキーとして key を持たず、したがってバインディングオプションが削除されなかった場合は null になります。

説明

self で始まる OptionItem のリストは、key に一致するキーを持つ最初の OptionItem が存在する場合にこれが削除され、変更されます。一致する OptionItem がもう 1 つ存在する場合は、エラーが発生します。最初に一致した OptionItem を除き、リスト内のバインドの順序は変わりません。

オーバーライド

通常はオーバーライドされません。