any データ型を使用して、Curl での任意のデータ型の値を格納できます。
any データ型は、
int、
float、または
char などのプリミティブ型の値を格納できます。また、
VBox、
TextFlowBox、
RectangleGraphic などのクラスの型の値も格納できます。
any データ型の変数の既定値は
null (NULL 値) です。
Curl での変数の既定のデータ型は、
any です。データ型を宣言せずに変数を初期化する場合、Curl では
any データ型が使用されます。そのような場合に、Curl では変数のデータ型を初期値から推測しないように心がけることが重要です。これは、その変数には以下の制限があることを意味します。
- Curl コンパイラは、コードを実行するとき (つまりランタイムに) にデータ型を特定する必要があります。これによって、実行時間が長くなり、また、コードのコンパイル時の最適化のあらゆる可能性がなくなります。
- Curl は、この種の変数の型のチェックをコンパイル時に実行することができないので、実行時にエラーが発生する可能性があります。
- any 型の変数のクラス メンバを呼び出す場合、Curl ではコンパイル時にそのクラス メンバの利用可能性をチェックできないので、実行時にエラーが発生する別の可能性があります。
したがって、変数に格納される値の型がわかっている場合は、
any を使用しないでください。変数を宣言するときにデータ型を指定したくない変数についてのみ、
any データ型を使用します。たとえば、プログラム フローに応じて、さまざまな型のデータを保持する可能性のある変数に
any を使用します。