特別なテキスト書式

要約:
特別なテキスト書式を使用して、ハイパーリンクの記述またはイメージの表示をすることができます。
テキスト書式のなかには、テキストや段落のプロパティを特に設定しないものがあります。これらは、代わりに他の指定の機能を実行します。
詳細は以下のセクションで説明します。

title

title 書式はブラウザのタイトル バーを設定し、履歴リストなどの他の機能でも使用されます。タイトル書式は、通常ドキュメントのタイトルを指定するためにアプレットで 1 度だけドキュメントの上部近くで使用されます。
title の構文を次に示します。
構文:{title [heading? = bool,] title-text}
説明:
  • booltrue または false で、タイトル テキストをアプレットのコンテンツの一部としてグラフィック表示するかどうかを示します。既定値は true です。
  • title-text はブラウザに渡されるテキストで、ブラウザのタイトル ウィンドウと履歴リストで使用されます。
heading? の既定値は true で、heading? = false を指定しない限りタイトルが表示されます。タイトル ディスプレイは既定では次のオプション設定を使用し、これらはすべてオーバーライドすることができます。
{paragraph
    font-size = 1.5em,
    font-weight = "bold",
    paragraph-justify = "center",
    paragraph-after-spacing = 2em,
    ...
}

link および destination

link および destination を使用してハイパーリンクを作成します。

link 構文

リンクの作成に必要な構文を次に示します。
構文:
{link
    [target = browser-string,]
    href = {url destination-string},
    link-display
}
        
説明:
  • browser-string は参照先をロードするブラウザ ウィンドウを指定します。値を指定しない場合、現在のウィンドウに参照先のページがロードされます。現在のウィンドウや既存のウィンドウ以外の新しいウィンドウに参照先をロードするには、その参照先の文字列を指定します。
  • destination-string では、ページまたはページ内でスクロール先になる行をurl 形式で指定します。参照先の特定の行にリンクするには、destination-string に #destination name を追加する必要があります。たとえば、
    • ファイル c:/work-file/ebusiness.curl をロードするように指定するには、次のように挿入します。
                          "file:///c:/work-files/ebusiness.curl"
    • 同じファイルをロードして、自動的に特定の行に、たとえば eplumbing の参照先として指定されている行にスクロールさせるには、次のように挿入します。
                          "file:///c:/work-files/ebusiness.curl#eplumbing"
  • link-display は画面に表示されるハイパーリンクとなるテキストまたはグラフィクです。Click Me のようなテキストを入力するだけでも十分です。

destination 構文

Curl® 言語で書かれるすべてのアプレットは link の参照先として使用できます。ただし、ページ内の特定の行を参照先として指定する場合はその行で {destination ...} を呼び出す必要があります。
行を参照先として指定する場合の構文は次のとおりです。
構文:
{destination name = name-string[,display]}
説明:
  • name-string はこの行の名前を指定します。行の名前は二重引用符で囲む必要があります。この名前はハイパーリンクの参照先として使用されます。
  • display はこの参照先の行と同じ行に表示されるものです。display はオプションです。
ハイパーリンクの参照先の例を次に示します。
{destination name = "eplumbing", {heading level = 1, Plumbing Online}}

次の例のリンクは、『Curl 開発者ガイド』の「はじめに」のページを表示する新しいウィンドウを開きます。

例: リンク
{link target = "new",
    href = {url "gettingstarted.curl"},
    Getting Started}

image

image 書式はドキュメントにイメージを表示します。次の構文を使います。
構文
{image source = {url image-file-string},
    [blocking? = blocking?,]
    [ignore-exceptions? = ignore-exceptions?,]
    [width = width,]
    [height = height]
}
        
説明:
  • image-file-string はイメージ ファイルの位置を指定します。Curl 言語の url 形式を使用して、文字列として表します。
    たとえば、イメージ ファイルが C: ドライブの一番上のディレクトリにある場合、"file:///c:/my-image-file.jpg" のように指定します。
  • blocking?false に指定した場合 (既定)、イメージは非同期でロードされます。true の場合、イメージは同期でロードされます。
  • ignore-exceptions?true を指定した場合 (既定)、イメージの取得または表示に問題があっても例外は通知されず、アプレットはイメージのプレースホルダを表示します。false の場合は例外がスローされます。
  • width および hgight はイメージの表示寸法 (幅と高さ) を指定します。3in25mm などの任意の Distance を指定できます。
imageフォーマットは、Curl 言語がサポートする全ての画像ファイル フォーマットをサポートします。ファイルフォーマットの一覧を参照してください。以下のサンプルは、image を呼び出した結果を示しています。

例: イメージ
{center
    {image source =
        {url "../../default/images/iris-1.jpg"},
        width = 5cm,
        height = 4cm
    }
}
上記のイメージは、指定されたサイズですべての画面やプリンタに表示されます。幅と高さのオプションが省略されている場合、Curl RTE はイメージ ピクセルとスクリーン ピクセル間で 1:1 対応を使用して、適切にサイズ調整されたイメージを表示しようとします。この結果、異なるディスプレイ環境ではイメージの表示サイズが異なる場合があります。一般的に言えば、表示されるイメージのサイズがアプリケーションにとって重要である場合は寸法を指定する必要があります。色空間が指定されていないイメージ形式は RGB 色空間で解釈されます。
ImageGraphicクラスでは、グラフィック階層にイメージを組み込む時にイメージの縦横比を保持することが出来ます。ImageGraphicを参照してください。ImageDataクラスは、イメージの出力を含む追加のイメージ処理機能を提供します。ImageData を参照してください。

hrule (水平線)

hrule 書式はページにかかる線を描きます。height オプションで線の太さを設定できます。同様に color で線の色を設定できます。
hrule の構文を次に示します。
構文:
{hrule
    [height = distance-value,]
    [color = color-value]
}
        
説明:
  • distance-value4pt0.25in などの任意の Distance です。サポートされている Distance の単位のリストについては、「数量および単位」を参照してください。
  • color-valueColor を含む任意の FillPattern 値で、"olive" などのサポートされているカラー文字列を指定できます。
次のソース コードを例として示します。

例: 水平線
{hrule}
{paragraph color = "maroon",
    There is this default gray stretchy line above me.}

{hrule height = 2pt, color = "green"}
{paragraph color = "blue",
    There is this thick, green stretchy line above me.}

{paragraph color = "maroon",
    Within me, {hrule color = "pink"} as you can see,
    there's this pink stretchy line.}